生きたまへ 五月は青き 風の色

日常

5月になりましたね。

爽やかで緑が美しい季節になりました。

5月になると、いつも冒頭の句を思い出します。

毎年、その年の手帳の5月のページに書いています。

この句は「深代惇郎」さんという方が詠まれた句です。

朝日新聞社の天声人語を担当されていた時期もあったとか。

残念ながら、白血病で46歳の若さで他界されています。

この句を知ったのは、まさに新聞だったのですが。

その当時、メンタルが落ちてどうにもならなかった私の目に、この句が飛び込んできました。

否応なしに、何の前触れもなく、ポンっと。

生きることが本当につらく、人生をどう終わらせるかという事ばかり考えていた私に、です。

次の瞬間ぼろぼろ泣いてしまいました。

こんなにつらいのに、生きろっていうのか。

その反面、あぁ、こんな爽やかな季節に死ぬことばかり考えてるなんてどうかしてる、と。

そして、生きていても良いんだと。

生きなきゃダメだよ、死んだら何もかも終わりだよ、生きてたら絶対良い事あるよ!って言われるより、よほど説得力がありました。

「生きたまへ」って穏やかな命令形という印象を受けたのですが、なんだか逆にそれが親近感があると感じました。

私の語彙力ではとてもこの句の良さは伝えきれませんが、本当に救われました。

5月ではなくても、つらくなるとこの句を思い出し、頭の中で5月の爽やかな風を感じるようにしています。

傍から見たら若干ヤベー奴ですが(笑)

これからも生きている限り、私の心のお守りになってくれるんだろうと思います。

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